90年代のレプリカジーンズブーム以降、世界に誇る日本製デニム。
生産の手間を度外視して不均一に織られた生地は、唯一無二の色落ちを生みます。
ただ良いものだとわかっていても、初めて購入する時はどれを選んでいいのかわからないものです。
そんな「日本製デニム初めての1本」を選ぶ際の参考として、僕なりのおすすめブランドを紹介したいと思います。
日本製(国産)デニムの特長
日本製デニムの多くは古い織機を使用して、不均一な生地を織ります。
不均一にすることで独特のムラができ、それが味わいのある生地になります。
この不均一なムラの調整が職人の手作業になり、採算性度外視したクオリティの高さが日本製デニムの特長です。
また縫製やパーツなど、日本人ならでの細部に至るこだわりが、世界中のマニアを唸らせる要因でもあります。
日本製(国産)デニムのおすすめブランド(色落ち篇)
ここでは特に色落ちにこだわった「ヴィンテージデニムのリプロダクト」にこだわったブランドを紹介します。
「色落ち篇」としたのは、大きく以下のように特長が分かれるからです。
1.ヴィンテージの色落ち再現を究極まで突き詰め、シルエットなども含め古い時代のものを再現したもの
(ヴィンテージの時代背景と色落ちを追求したデニム)
2.国産の高い品質のデニムを使用し、シルエットなどを現代的にアップデートしたもの
(ファッションとして品質の高い生地を使ったデニム)
今回は1にあたるブランドを紹介します
ウエアハウス(WareHouse)
ヴィンテージ リプロダクトの中心的存在「ウエアハウス」
ウエアハウスは国産デニムの色落ちを語る上で外すことができないブランドです。
1990年代後半の「レプリカジーンズ ブーム」から、一貫してオタク的にこだわったデニムを作り続けているのがウエアハウス。
国産デニムのブームが落ち着いた00年代も精力的にそのこだわりをアップデートし、ウエアハウスなくしてリプロダクトブランドの継続的な人気はありえなかったのではないかと思います。
デニムの色落ちを語る上で避けては通れないブランドです。
おすすめモデル 1001xx
20年の歴史があるウエアハウスのフラッグシップモデル。
1930年代のデニムバナーを解体・研究して作り上げたデニムを採用。縫製においてもブランドテーマである「ヴィンテージの忠実なる再現」を徹底的にこだわっています。
注意してほしいのは、ウエアハウスは1001xxという品番でたくさんのモデルが存在します。
それぞれの良さがあるので、これが一番良いとは言いずらいのですが、価格的にもウエアハウスを知るという意味でも基本である無印の1001xxをおすすめします。
他には、DD-1001xx(1947 他限定モデルあり)、DSB(デッドストックブルー)シリーズの1000xxは今後のウエアハウスを代表するデニムになると思います。
縫製&パーツまで究極までこだわっている、リプロダクトを代表するブランド
腿から膝にかけてのシルエットが独特で、正面から見た際にストレートにならない
■公式サイト
https://www.ware-house.co.jp/
■公式色落ちサンプル
https://ware-house.jp/usedsample/item/pants/
長い年月をかけて変化していくデニム。ヴィンテージデニム独特のインディゴカラーは、酸化が主な要因と考えられています。 ウエアハウスのウォーレンは、そのインディゴの酸化処理を施した、画期的なシリーズでした […]
ウエアハウス定番のlot.1001は何度かモデルチェンジをしているのですが、これは2000年代前半ぐらいのものでしょうか。 中古で購入して数十回穿いたものです。 WAREHOUSE(ウエアハウス)の生 […]
フルカウント(Full Count)
ジンバブエコットンを使った穿き心地と上品な色落ちは唯一無二
高級コットンである「ジンバブエコットン」を使用した、滑らかな肌触りと色落ちが魅力のブランドです。
発売から20年以上経ちますが、この穿き心地を超えるデニムは未だありません。
サラりとした肌触りの生地は独特で、夏場の着用が苦でない数少ないデニムです。
おすすめモデル 1101
1953年のリーバイスXXをモチーフにリプロダクトしたモデル。
かつては0105がフラッグシップでしたが、2019年にシルエットを改良後は1101がフルカウントを代表するモデルだと思います。
ドレスにも使用される高い品質のジンバブエコットンを使用した穿き心地
生地が柔らかいので、穿き込むと生地が少しよれる
■公式サイト
http://www.fullcount-online.com/
デニムを主役にしたくない時、さらっと穿けてシルエットが良い。 そんなポジションでレギュラー化しているのが「フルカウント 1101・1101S(紙パッチ)」。 USコットンの素朴さと、ナチュラルな色落ち […]
僕にとってのレギュラージーンズ化しようとしているフルカウントの1101S(紙パッチ)です。 1101S(紙パッチ)は、1990年代の後半にフルカウントが作っていたUSコットンを使ったモデルで、ジンバブ […]
TCBジーンズ
近年人気急上昇! 岡山県児島を拠点にしたデニムブランド
岡山県倉敷市児島にある縫製工場の自社ブランド(ファクトリーブランド)として展開しているTCBジーンズ。 ビンテージと呼ばれる時代の製品を細部にまでこだわり魅力を最大限引き出すモノ作りをしている。
おすすめモデル 50’s
リーバイス501の50年代xxの紙パッチの再現を目指して作られたTCB定番モデル。
ハリがある生地で、13.5オンスと薄手ながらメリハリのある色落ち
腰周りが直線的なので、硬派な印象に
■公式サイト
https://tcbjeans.stores.jp/
ジェラード(JELADO)
ヴィンテージ古着をベースとしたオリジナルアメカジブランド「JELADO(ジェラード)」
おすすめモデル 301xx
1950年代初期のLevi’s501XXのDEAD STOCKの生地を分解し、米綿にこだわり綿から選定。糸の太さ、繊維長の長さ、撚り回数をなど科学的にアプローチをして再現した14オンスのデニム生地を使用しています。
おそらくリプロダクト史上最も正確に、ヴィンテージ501xxの再現を試みたモデル
股上が深く腰周りがタイトな独特のシルエット
■公式サイト
https://www.jelado.com/
まだまだ色落ちは進んでいませんが、3ヵ月ほど週5日穿き込みましたので、記録的に第1回目の色落ちレポートです。 3か月で洗濯3回。写真は4回目の洗濯前の状態です。 僕は根性なしなのでこれでも洗濯しないで […]
リーバイスXXを愚直に完全再現を試みたデニムとして、2020年に誕生したJELADO(ジェラード)の301XX。 2年近く穿き込んでみて、やはりこれは語るべき必要のあるデニムだなと思い筆を執りました。 […]
フリーホイーラーズ
アメリカのリアルな歴史から生まれた服を、ヴィンテージウェアに見られる生地やディテール、パーツなどに着想を得ながら、最高レベルのクォリティを目指して創作するファッションブランド。
おすすめモデル 601xx(1947年)
ネップが絡んだ自然な色落ちで、程良く綾立ちとザラつき感がある14ozのデニム生地を使用。シルエットも含め、男らしい雰囲気のある1本です。
武骨ながらも、リプロダクトブランドの中で最もきれいなシルエット
色落ちが少し野暮ったい
■公式サイト
http://www.freewheelers.co.jp/