20年ほどリプロダクト系のデニムを穿き続け、ある程度メジャーブランドは穿いてきた今、僕が穿きたいデニムをシンプルに紹介していきます。
CANTON(キャントン)
1963年に誕生した国産第1号のデニムブランドとして、古くからのデニムファンにはお馴染みのブCANTON(キャントン)。
90年代のレプリカジーンズ全盛期には、自身のデニムをセルフレプリカしていましたが、正直あまり出来が良くなくて、その存在を忘れてしまっていたブランドであります。
近年はマーガレット・ハウエルとのコラボ、猿田彦珈琲へのユニフォーム提供など、ビンテージライクなデニムというより、良質な素材を使ったファッションブランドとして、活動しています。
ただ一方で、かなり熱が入ったXXのリプロダクトも製作しています。
1800 年代後半から 1960 年代にかけて米国のアモスケイグ社とコーンミルズ社の 2 社によって織られたデニムのことで、20 世紀の技術革新とともに、繊維産業にも大きな変革がもたらされ、年代によって表情も風合も異なる XX デニムが多種存在することとなる。現存している Dead と呼ばれる未洗いの生地に於いても保存されていた環境や長い年月による経年変化による差異は一様ではない。
―http://canton.jp/1963xx/より引用
正直CANTONを舐めていたところがあったのですが、生地感もよく、色落ちサンプルもオリジナル感があって好感触です。個人的には生地のオンスが低い(洗い前12oz→洗い後13.5oz)のに、これだけアタリが付き、インディゴの色残りが良いところがかなりそそられます。
またファッションブランドとして活動しているので、所謂リプロダクトになっていない点が好きです。シルエットがキレイで、野暮ったさがない。僕が今のデニムに求めていた要素が詰まった1本です。
※http://canton.jp/
サイトが閉鎖されています。ショップ別注などで製品がリリースされているので倒産はしていないようですが、確実な入手が難しい状況です。
https://www.instagram.com/canton_overalls/?hl=ja
threekingdomsoveralls
愛知県名古屋市にある日本製にこだわったオリジナルプロダクトも製造販売している、アメカジショップThree kingdoms overalls(スリー キングダムス オーバーレイルズ)。
いちショップとは思えないプロダクトへのこだわりが生み出すクオリティは、写真からでも十分に伝わってきます。
2.オリジナル縦ムラ糸 オリジナル横ムラ糸使用
3.100%高品質長繊維ジンバブエコットン使用
4.100%天然藍(NATURAL INDIGO)ロープ染色 最濃染 芯白
僕が気になった点は、インディゴの色。天然インディゴで染められた艶のある生地と、最濃まで染められたインディゴが表情を出した時の美しいブルーです。
まだ色落ちサンプルがあまり出ていないので、数年穿きこんだ際の表情が分かりませんが、自分で色落ちさせてみたい1本です。
低オンスが好きな僕としては15.3ozの生地がネックで購入に至っていませんが、ヘビーオンス好きな方に是非穿いていただきたいです。
https://shop.threekingdomsoveralls.com/
https://www.instagram.com/threekingdomsoveralls/?hl=ja
BASE DECOMP d46.5
茨城県にあるアメカジショップBASE DECOMPのオリジナルジーンズ。ウエストのラベルは賛否がありそうですが、自然な感じの色落ちは他にないタイプのものだと思います。
戦後間もないジーンズをモチーフに、13.5オンスの生地、鉄製のボタンで作られたデニム。
あまり宣伝に熱心ではないショップさんではないので知名度は低めですが、いい表情のデニムです。
革パッチの変化やパッカリングの雰囲気も良いですね。
激しい環境で穿くと、こんな激オチにもなるようです。
https://www.basedecomp.com/store/products/detail/37
https://www.instagram.com/explore/tags/basedecomp/
大江洋服店
テイラーとしての物作りに対する姿勢を見ると、とにかく一度は穿いてみたいと思わせられる大江洋服店のデニム。コアなファンが多く、インスタのポストには海外からのリアクションが多いブランドでもあります。
ジンバブエコットンを使ったしなやかな生地に、テーラーならではの気品が漂います。
色落ちのグラデーションも柔らかくて、主張しすぎないところが良いですね。個人的にはヒゲもあまり付けずにサラッと色落ちさせたいデニムです。
生産数が少ないので入手が比較的難しいデニムですが、そこがまた所有する満足感を高めてくれます。
https://www.ooe-yofukuten-shop.com/
https://www.barnstormer.jp/(一番在庫があるショップ)
https://www.instagram.com/ooe_yofukuten/?hl=ja
TCBジーンズ 20’s
今回紹介するブランドの中ではメジャーブランドなので、何を今更と思われそうですがライトオンス好きな僕としては、TCBの20’Sは外せない1本です。
生地はこのモデルの為だけに綿から別注したタテヨコ8番の12.5oz。染色もこの時代の特徴の青みの強いインディゴです。
低オンスながらも生地にコシがあるので比較的アタリは付きやすい。TCBさんの写真は若干盛っているところがあるのですが、実際に見ても良い色落ちでした。
http://tcbjeans.com/
https://www.instagram.com/tcbinoue/?hl=ja
90年代のレプリカジーンズブーム以降、世界に誇る日本製デニム。生産の手間を度外視して不均一に織られた生地は、唯一無二の色落ちを生みます。ただ良いものだとわかっていても、初めて購入する時はどれを選んでいいのかわからないものです[…]