長い年月をかけて変化していくデニム。ヴィンテージデニム独特のインディゴカラーは、酸化が主な要因と考えられています。
ウエアハウスのウォーレンは、そのインディゴの酸化処理を施した、画期的なシリーズでした。
こちらは良い具合にメリハリの効いたものを、中古で購入したものになります。
概要
1910年代に建てられたログハウスの床下から発見されたワークウエアのボロに実際に入っていたステッチをもとに、バックポケットにはカウボーイの投げ縄をイメージしたステッチが描かれます。
このローパーステッチが以前よりも太い5番手の糸に加えて「Z」字に見えるジグザグの縫製を採用したことでヒップの表情に躍動感が生まれています。鉄製のトップボタンにも投げ縄モチーフの刻印があしらわれ、ドーナツのような特徴的な形状をもつオリジナルリベットは、19世紀に存在した幻のパーツを復刻したものを採用しています。綻びやすいバックのポケット口は、強度を上げるべく裏側がパイピング仕様にしています。またラベルは馬革を採用しています。
デニムは、綿花本来の性質を多く残し、デニムなどの太番手の生地に最も適したと考え、アメリカはメンフィス産の綿花のみを使い織り上げたデニムです。
布パッチモデルが初代ウォーレンだったと思いますが、こちらは皮パッチのニューウォーレンになります。
ウエアハウス ウォーレンの生地
14.5オンスぐらいあり、しっかりとした生地です。同時代に販売されていたダックディガーシリーズと似たような生地厚と感触で、凸凹感はやや抑えめです。
控えめな生地のおかげもあり、ナチュラルな色落ちです。薄っすらシボ感も出ていて、好みな雰囲気です。
やや硬めの生地感。縦落ちもほどほどで、ラングラーっぽさも感じます。
ヒゲなどのアタリも弱めで、ヴィンテージ感があります。
落ち着いたトーンの色落ち。一般的なウエアハウスのデニムに比べると、インディゴの色がワントーン暗いですね。
パーツ
コインポケット。縮みが少ないのか、パッカリングはあまりありません。無骨な雰囲気はワークウエアっぽくて好きです。
ポケット裏はダブル耳使用。ポケットの縫い縁も広めに作られています。
味が出たリベット。ラングラーっぽいです。
投げ縄のステッチ。糸はかなり太く存在感があります。
馬皮製のパッチ。
ニューウォーレンのシルエット
身長174cm 体重65kg サイズ32インチ。全体的に1インチほど余裕があります。
わたりはそれなりに大きく、膝下から軽くテーパードがかかったシルエットです。
裾の処理をちゃんとしてあげると、きれいなシルエットが出そうです。
ほどよりゆとりがあり、ラウンドしたシルエットがいいですね。
感想
控えめな生地感が個人的には好印象で、あまり縦落ちが走らないのも好きです。
オンスが高いのと穿き心地がいいデニムとはいえないので、ここから穿き込むことはないと思いますが、面白いデニムだなーと思います。
ウエアハウスは酸化デニムを、リミテッドモデルも含めると10年ほど販売していたと思うのですが、評判はあまり良くなかったんでしょうか。
ちょっとくすんだ色落ちをするので、リプロダクト系デニムの1本目におすすめしずらいデニムでもありますし、たくさんデニムを買う方がリピートするかと言われると、酸化以外のポイントの方が買うきっかけになりそうですから難しいですね。