完全に外出自粛のストレスでしょう。まだ穿き込み中のデニムがある中、ひと癖あるデッドストックブルー(Dead stock blue=DSB)の1915年モデルを購入。
ワンウォッシュしましたので、生地感やパーツなど見ていきたいと思います。
引きの写真でも分かる通り、縮みが強くシボ感のある生地です。
デッドストックブルー 1001xx(1915年モデル)概要
ジーンズが本格的に「工業製品」として大量生産に入る仕様を備えたモデルです。
生地は「7.5番×7.5番」で12.5~13オンスと軽く、合成インディゴと天然インディゴを50%ずつ配合したものになります。
染めは違いますが、DSBの1940年代のXXモデルである「1000xx」と「1000zxx」と同じ生地だと思います。
価格:35,200円/ベルトループ付き37,400円
デッドストックブルー 1001xx(1915年モデル)生地
まず最大の特徴である「7.5番手×7.5番手」の織り糸を使用した生地は、かなり薄いです。
縮みが大きい生地なので、洗うと13.5オンスぐらいになるかなと思っていましたが、穿いた感じは12.5オンスのように感じます。
普通のデニムとペインターの間ぐらいの感覚です。
毛羽立ちはムラがあり、少ない。
オンスが低いので必然的にそうなるのかなと思いますが、色落ちが加速するタイミング早い生地のように思います。
リジットからワンウォッシュしたところなので、シワがある程度出るのはいつもの通りですが、それにしてもシワが多い。
縮率が高く、織りムラが大きく、ハリのある生地という特徴が見て取れます。
ヒップポケット。生地の特徴が如実に出ていますね。
生地を裏から見るとこの通り。織りムラ凄いです。
生地を縦に使っている部分だともっと分かりやすい。
デッドストックブルー 生地 縮み(乾燥機)
一般的に8%程度と言われる生地の縮率(リジットからの縮み)ですが、このモデルは9%と記載されているお店が数件ありました。
ウエスト:平置き43.5cm 股下:87cm ワタリ:34cm 裾幅:24cm
ウエスト:平置き38.5cm 股下:77.5cm ワタリ:32.7cm 裾幅:22.5cm 股上前:30cm
■縮率
ウエスト:11.5% 股下:10.9% ワタリ:4.7% 裾幅:6.2%
糊落とし時の注意点
デッドストックブルーの皮パッチ(ベジタブルタンニングディアスキンラベル)が特殊なのかもしれませんが、ラベルが糊落とし時の洗濯で取れました。
洗濯の温度の問題なのかなと思ったのですが、インスタで投稿されている人の投稿を見る限り、みなさんラベルがそれなりに取れているので、DSBならではの仕様だと思います。
パーツ
トップ、サスペンダーボタンは「SPECIAL」の刻印入り。
ポケットのステッチもきれいです。
リベットは若干酸化させたような風合い。
内側のリベットは表より酸化が進んでいます。ここら辺も意識してやっているんでしょうから、とんでもないこだわりです。
スレーキは目が粗めで質感のある生地を使用しています。
縫い代の始末はなく、色んなところから糸が飛び出ています。
ファーストウォッシュで逝ってしまった、鹿革のパッチ。
シルエット・サイズ感
173cm 67kg がサイズ33インチを着用。
1915年モデルということで太いです。腰周り~膝下にかけては、ウエアハウスバランス。
ウエアハウスシルエットは前から見ると、腰横から落ちて(下がって)見えるんですよね。
サイドはワタリの太さがあるので、ストンと落ちるシルエット。これは良いですね。
後ろ姿もいいですね。
デッドストックブルー 色落ち予測
1915年モデルをこれから手にする人は少ないと思いますが、「7.5番手×7.5番手」の生地はデッドストックブルーの軸となる生地だと思います。
実際に穿き込んでいない段階の感想なので、微妙なところはありますが、正直なところ良い色落ちさせるがかなり難しい生地のように思います。
・オンスが低い
13.5オンス程度あれば別ですが、今回の薄い生地だとアタリが付きづらい。
・織りが甘すぎる(凸凹が強すぎる)
アタリは付きやすいですが、全体的に色落ちしやすいと思うので、コントラストは小さくなりそうです。
・生地のハリはある
これは良い点ですが、このハリがいつまで持つのかかなり気になるところ。
・コシがない
織りが甘いこともあり、コシはありません。生地のハリが取れてきた時に、テロテロになってしまう可能性があります。
そうなると、メリハリの付きづらさが更に増すことになります。
かつ凹凸が強いので、色の粘りがなく白っぽくなるのではないでしょうか。
上記懸念を打ち破る色落ちを見せてくれればいいのですが、初期の穿き込み方に相当気を使った方が良さそうです。