シュガーケーン 旧モデル 1937 501XX – ナチュラルな色落ちと物足りなさと

シュガーケーン デニム 色落ち 1937

現在のシュガーケーン(SUGAR CANE)の、ことデニムに関しては中途半端な印象を受けますが、リプロダクト全盛の90年代においてはトップランカーのブランドでした。

とはいえ90年代半ばからウエアハウス、マッコイズなど、新しいブランドが増えて状況が変わります。

ドゥニームを筆頭に色落ちのメリハリが出るブランドがトレンドになり、逆行していたシュガーケーンはオールドファンに支持されるオジさんブランド的なポジションになり、当時は私もシュガーケーンのデニムを選ぶことはありませんでした。

ただ今となっては、やりすぎてない自然な色落ちは好印象だったりします。

ということで、今回はシュガーケーンの1937年旧モデルの紹介です。

 

シュガーケーン 旧モデル 色落ち

 

旧シュガーケーン、特に1937年モデル生地の凹凸も少なく、当時の記憶だと染めも他ブランドより浅めだったと思います。

要はメリハリが付かない生地ですが、腰回りのヒゲ、ハチの巣も入っていることから、ジャストサイズで洗濯回数少なめで頑張って穿かれたであろう1本(中古購入品です)。

シュガーケーン 旧1937年モデルの色落ち

シュガーケーン デニム 色落ち

正直なところメリハリが出過ぎていて、あまり好きな色落ちではないです。
(オークションの写真が下手だったので、実物と結構差がありました。。)

ただこれはシュガーケーン云々というより、洗濯をあまりしないで穿き込んだリプロダクトデニムの、色落ちが進んだ状態があまり好きではないんですよね。(インディゴの粘りがないというか、緯糸の白が目立ち過ぎる状態)

生地

写真から想像できないほどペラペラです。これはオンスが低く、穿き込まれてへたっていることもあるのですが、凹凸感もなく、安っぽく感じます。

この生地でよくこんなにヒゲが入って、耳のアタリが出ているなと感心するぐらい。

色落ち詳細&パーツ

アップで見ると印象がかなり変わると思います。

縦落ち感が強く、色の落ち方だけ見るとザラザラした生地感を想起させます。

30年ぐらい前のモデルをしっかり穿き込んでいるので、色落ち前の生地だと印象が全然違いそうです。

 

コインポケット周りはいたって普通。

ただ耳はすごい出ます。XXというより66系の出方です。

こうして見ると、織りムラはそこそこありますね。とはいえ、ザラ感はありません。

パーツ

トップボタンは大戦っぽいのはなぜでしょう。

1930年代にもイレギュラーでこういうモデルがあったのか?もしくは私のこのモデルの情報が間違っているのか定かではありません。

シンチバックは針になっています。ウエアハウスの1937年モデルも同様に針ですが、ドゥニームやキャントンなんかは針じゃないやつなんですよね。。

ここら辺の年代は仕様が混じりあっていたのか。

穿きジワの擦れ感は雰囲気ありますね。ただどこか安っぽい。

シュガーケーンのナチュラルさには惹かれますが、なんか安っぽさがあるので最終的に購入に至らないんですよね。。

赤タブも同様にチープな作りです。

バックサイドの耳の出方はすごいいい感じ。ヴィンテージに近いというより、このモデルならでは魅力があります。

感想

私的に、上手に穿き込んだシュガーケーンのデニムは、ハッとさせられることが最も多いブランドです。

特に90年代半ばぐらいまでの、オリジナル路線を強める前のシュガーケーンのデニムは色落ちがナチュラルで、オークションで見かけると何度も穿き込んでみようと思いました。

ただ同時に「何か足りないなー」と感じてしまうブランドでもあり、シルエットやパーツのバランスは好みではありません。

今回実際にデニムを手にしてみての感想ですが、「やっぱり自分で穿きこむことはないかな」というのが本音。このデニムを僕が穿いてもきっと良い色落ちにするのは難しく、シルエットを多少リメイクしても自分好みの1本にするのは難しいと思いました。

一方、55周年以降、意欲的なモデルを発売したりもしているので、限定的な製品には興味があるのですが、色落ちしたものをほとんど見かけないんですよね。

インスタなどで買った投稿は見かけるのですが、色落ちした投稿はほとんど見ないので、育てる意欲を削ぐ何かがあるんですかね。。