このジーンズを買ったのは、まだ僕が19歳の頃。
フルカウントがジンバブエコットンにモデルチェンジし、マッコイズのレプリカが話題を呼び、ウエアハウスが認知されて2年目ぐらい。レプリカジーンズが全盛期の初期段階ぐらいの頃です。
自分の友達回りでもなんらかのレプリカジーンズを穿いていて、多くの人がレッドウイング履いていた青き時代です。
レプリカジーンズブームがピークを迎える中、老舗だったドゥニームの10周年記念に発売されたのは真空パックで38,000円と、学生だった僕には規格外の価格でした。
概要
発売:1997年
販売価格:38,000円
ドゥニームが創立10周年を記念して発売した1937年モデル。真空パックと38,000円という価格が、当時話題になりました。
同じタイミングで50年代のXXモデルも発売。そちらは32,000円で生地もこのモデルとは別のものを使用しています。(確かな情報ではないのですが)染色は天然インディゴを使用。
DENIME 10周年の生地
このモデルはレギュラーのXXモデルとは違い、10周年用に製作した特別な生地を使用しています。
特徴としては、オンスが低く大体14ozぐらい。生地が硬くて、穿き始めの色落ちが遅く、レギュラーのドゥニームとは真逆な性質を持っていました。
このジーンズの好きな点は、生地のオンスが低いのと、シャープさがあるところです。
レギュラーはどちらかというとモサっとしていて、オンスも高いので自然な感じがありませんでした。
個人的に、ドゥニームの色落ちが進んだ時のヒップの感じが、どうにも好きになれなかったのですが、このモデルは自然な質感です。
天然インディゴ特有の青さの雰囲気が良く、ロープ染めなのでしっかりメリハリも出ます。
パーツ
シンチバック部分のリベット。錆がでてしまっていますが、いい雰囲気です。
フロントボタン(リベットの錆が飛び火しています)。
皮パッチはSHEEP(鹿)でしょうか。ロットナンバーは、XXと同じくモデル名ではありません。
限定数が何本だったか忘れてしまいましたが、本数分3ケタの番号が記載されていると思います。
コインポケット
レギュラーと同じく茶耳。織りの凹凸感も素晴らしいですね。
シルエット(174cm 65kg ややがっちり体型)
1937年のレプリカということで、腰回りもたっぷりでテーパードも入っていません。
着用写真は購入時のサイズ:ウエスト30インチなのですが、今はボタンが止まらない状態です。
現在は同じモデルなら32インチを穿いているので、2インチダウンの着用写真として見てください。
2インチダウンということでワークウエア的な迫力は出ていないですが、これはこれでいいですね。
穿き込み期間と思い出
2~3年はローテーションのメインの1本でしたが、その後はたまに穿くのを続けてトータル7年ぐらい穿きました。
生地の縮みや骨格の変化でサイズアウトし、破れが出てきたところでお蔵入りとなりました。
多感な若い時期を共にしたジーンズで、イギリスの1ヵ月留学、3ヵ月のバックパッカー旅。
その中でヒマラヤのトレッキング中に穿いていたり、屋久島の山登りでも穿いたりと、かなりハードな環境と海外で穿いていたので、今でも写真に残っていて思い出が褪せません。
このジーンズの生地がベスト
思い出が影響しているかどうかは、自分で分からないのですが、ジーンズの中で一番好きな生地はこのモデルです。
そんなこともあり、2019年現在も色残りがある中古を購入し、このモデルを穿いています。